ドローンで「蜂退治」、ダスキンの駆除サービスが進化する!
ダスキンは蜂を駆除するサービスで飛行ロボット(ドローン)の活用を2023年10月以降に始める。ドローンに取り付けた吸引器で蜂を吸い込み、ドリルで巣を破壊する方式。高所にできた蜂の巣は作業員の安全確保のため、駆除サービスを受けられないケースがあった。また殺虫剤を空中で散布しないため、環境配慮型の駆除方式である点も訴求する。近畿2府4県からサービスを始め、徐々に全国に広げる。全国で年約1400件の駆除を目指す。
ダスキンの現行の蜂駆除サービスは、防護服を着た作業員が薬剤で蜂を駆除した後、巣を取りはずす方式。一方、ドローンを使った駆除サービスは、吸引器とドリルのユニットを取り替えながら、蜂の駆除と巣の除去をする。吸引は駆除対象のスズメバチの習性を活用。スズメバチは仲間に敵への攻撃を引き起こさせる「警報フェロモン」を分泌するため、吸引器に付いた同フェロモンに引き寄せられた蜂が吸い込まれる。ドローンには約30メートルのケーブルで電力を供給するため、長時間飛行できる。
ダスキンの蜂駆除サービスは高所作業を理由に年約2800件の不成約が発生している。同社はうち約1400件をドローンを使った新サービスで獲得できるとみる。
ダスキンは兵庫県などのドローンの利用促進に関する官民連携事業で21年度、4回の実証を行い、データを蓄積し、準備を進めてきた。また同社はゴキブリ駆除サービスで掃除機で吸い取る方式を01年に導入しており、ドローンを使った蜂駆除サービスにもノウハウを応用した。
日刊工業新聞 2022年11月09日