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コピー機など対象…国の調達「カーボンフットプリント」必須への影響度

コピー機など対象…国の調達「カーボンフットプリント」必須への影響度

公共調達が率先することで産業界に排出量の算定を促す(イメージ)

環境省は国の機関に環境負荷の少ない商品の購入を義務付けた「グリーン購入法」の基本方針を見直し、商品が作られる段階から廃棄までに発生する一生分の二酸化炭素(CO2)排出量の算定を基準に加える方針だ。2023年2月にも閣議決定し、23年度からタイルカーペット、24年度からコピー機について算定を商品選びの必須要件にする。他の商品も任意として推奨する。国の公共調達が率先することで産業界に排出量の算定を促す。

商品一生分のCO2は「カーボンフットプリント(CFP)」と呼ばれる。グリーン購入法の対象となる省庁や独立行政法人は、CFPの算定・開示がある商品を調達する。どちらの商品ともCFPの算定が進んでおり、先行して必須要件にした。

文具やオフィス家具、テレビ、エアコン、照明などについてCFPの開示を任意とする。またコピー機など一部の商品は、他の場所の削減実績を購入し、一生分の排出量を実質ゼロにできる「カーボン・オフセット」も任意に加える。自治体もグリーン購入法の努力義務があり、公共調達を通じてCFPやカーボン・オフセットが促される。

温室効果ガス(GHG)排出量を実質ゼロ化する脱炭素に向け、取引先も含めたサプライチェーン(供給網)全体での排出削減が必要となる。CFPを算出すると排出量の少ない部材の調達が促される。消費者も排出削減を評価して商品を選べるようになり、サプライチェーン全体で脱炭素に取り組める。

現在、経済産業省の検討会で取引先から排出量を入手し、サプライチェーン全体のCFPを算定する方法が議論されている。また米国政府は主要な調達先に対し、企業活動による排出量の開示を義務化する方針を打ち出すなど、排出量が取引に影響を与えようとしている。

日刊工業新聞 2022年12月8日
松木喬
松木喬 Matsuki Takashi 編集局第二産業部 編集委員
国が購入する商品に、カーボンフットプリント(商品一生分の排出量)の算定・開示が求められようとしています。ほとんどの商品が任意ですが、インパクトがあると思いました。準備が必要な業者・業界が多いのではないでしょうか?カーボンオフセットも推奨されます。先進的な一部の企業による自主的な取り組みが、政府からも求められるので、努力した企業は報われます。

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