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JR東海が運賃10円値上げ、対象区間は?

JR東海が運賃10円値上げ、対象区間は?

JR東海の在来線ホーム可動柵

JR東海は、鉄道駅のバリアフリー整備のため2023年3月から一部区間で運賃を10円値上げする。21年度から30年度に進める約305億円の整備計画の財源に使う。31年3月までの運賃値上げによる総徴収額は94億円。転落防止用の可動柵を設置するほか、エレベーターなどの設備更新を進める。金子慎社長は「利用者の方から薄く広くご負担いただく」と説明した。

23年3月から東海道新幹線の東京駅―品川駅間の乗降、同4月からは京都駅―新大阪駅、24年4月からは名古屋近郊の在来線で値上げする。通勤用の定期券価格は1カ月分で300円引き上げる。国の「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用する。

従来はJR東海と国、自治体の三者が負担してきたが、同制度の創設で「国は地方(のバリアフリー整備)に重点を置く。都市部においてはお客さまにご負担いただく形で整備する」(金子社長)。

計画では在来線の名古屋駅と金山駅(名古屋市中区)、千種駅(同千種区)、大曽根駅(同東区)、東海道新幹線の新大阪駅に可動柵を整備する。

日刊工業新聞 2022年11月22日

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