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「成果」期待の緑化屋根、大阪でIoT栽培実証

「成果」期待の緑化屋根、大阪でIoT栽培実証

設置したパッションフルーツの緑化シェード

緑の屋根で都市を涼しく―。JR大阪駅北側の「うめきた外庭スクエア」(大阪市北区)に、パッションフルーツを用いた緑化シェードがお目見えした。三菱電機、青木あすなろ建設(東京都千代田区)、鈴田峠農園(長崎県大村市)の3社による植物のIoT(モノのインターネット)栽培実証だ。都市高温化(ヒートアイランド)現象の緩和と集客に貢献するとし、自治体や商業施設などへの販売を目指す。

パッションフルーツは生育が旺盛で密に葉を茂らせる特徴を持つ。果実は食用にできるほか、枝や葉はセルロースナノファイバー(CNF)に加工でき、脱炭素や資源循環につながる。実証実験では人工知能(AI)を搭載したカメラや土壌センサーなどを活用して植物を遠隔監視。必要に応じて灌水やミストを施す。設置にかかる時間は4時間程度だ。

AIカメラを用いて植物の生育状況を遠隔監視する

緑化シェードは2024年に事業化を予定。25年の大阪・関西万博や27年の横浜国際園芸博覧会を見据えている。

日刊工業新聞2022年9月20日

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