“社員起点”の新人事制度、みずほFGの狙い

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みずほフィナンシャルグループ(FG)は2019年度からの5カ年中期経営計画で新人事戦略を打ち出した。21年には総合職と一般職に分けていた職系を廃止。24年4月にグループ横断で人事制度を統一する。人事の考え方を「閉じた社内の競争原理」から「社内外で通用する価値向上」に変える体制を構築し、フィンテック(金融とITの融合)化に対応した人材育成につなげる。

「社員一人ひとりが自分らしく成長し、担うことができる役割を広げ、それが処遇にも反映される仕組みを構築した」―。人見誠執行理事人事業務部部長は職系廃止の理由をこう説明する。

従来は、職系ごとに成長・活躍機会が決められ、同じ仕事をしても職系によって処遇差があるなど職系による“硬直化”が社内に染みついていた。

ただ、フィンテックにより事業が多様化。金融以外の事業拡大が不可欠となる中、「この職系だからこの仕事というのではなく、職系廃止で一人ひとりが何をやりたいのか向き合えるようにした」(人見執行理事)。

社員の成長の幅を広げる機会も設けた。週1回、他部署の仕事に参加できる社内兼業制度には21年度に190人超が参加。業務時間外に取り組める副業制度には導入後2年半で約400人が参加した。人見執行理事は「自律的に学び、挑戦する意識が着実に浸透してきた」と評価する。

24年4月には、みずほFG、みずほ銀行、みずほ信託銀行、みずほリサーチ&テクノロジーズにみずほ証券を加えた新人事制度への完全移行を目指す。「人の行き来を増やし、グループ一体感を高めることで各社が持つ専門性を融合し、付加価値を生み出す」(同)狙いだ。

新制度のポイントは“社員起点”。社内兼業制度を活用し、人事部以外の社員25人が新制度の浸透策などを立案している。5月には新たな人事コンセプト「かなで」を社員に公表。年内に新制度のより具体的な案を示す。

日刊工業新聞2022年8月2日

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