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ジェイウインドが国内風力発電で過去最大級のリプレース

ジェイウインドが国内風力発電で過去最大級のリプレース

福島県では大型陸上風力発電が本格化する(イメージ)

ジェイウインド(東京都中央区、斉藤文彦社長)は、郡山布引高原風力発電所(福島県郡山市)の大型陸上風力発電機をリプレースし、2028年から「新郡山布引高原風力発電所」として再スタートする。07年に運転を始めた現発電所は合計出力6万5980キロワットだが、単基の風車の出力規模を2000キロワット級から3000キロワット級に引き上げ大型化する。具体化すれば国内風力発電のリプレースでは過去最大級となる。

ジェイウインドはJパワーの子会社。郡山布引高原風力発電所は猪苗代湖から吹き上がる風況に恵まれ、現在の2000キロワット基32基と1980キロワット基1基も高い効率で稼働している。そこで合計出力規模はそのままに、単基の出力を引き上げて発電をさらに高効率化することにした。

現在、国による環境影響評価に入っており、方法書を終えて今後は準備書に入るなどの手続きを踏まえ、25年からリプレース工事を始めたい考えだ。既設の風車を撤去し、2000キロワット級なら29基、3000キロワット級なら19基を新設する。

Jパワーの風力発電事業はジェイウインドを含む子会社が運営しており、国内の陸上21地点で計50万キロワット強が稼働中で、郡山布引高原風力発電はその中でも最大規模を誇る。

福島県では陸上風力で阿武隈山系では日本最大の14万キロワットの阿武隈復興風力など計36万キロワットの大型風力が建設に入っている。郡山市から会津若松市に至るエリアでもコスモエコパワー(東京都品川区)が12万9000キロワット、JR東日本エネルギー開発(同千代田区)が13万6000キロワットといった大型風力が環境影響評価に入った。ジェイウインドの計画は福島県の再生エネ導入計画にも大きく貢献することになる。

日刊工業新聞2022年8月26日

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