廃プラをガスやメタノールに変える!神戸製鋼子会社などが国内初実証
神戸製鋼所子会社の神鋼環境ソリューション(神戸市中央区、佐藤幹雄社長)は、大栄環境(大阪府和泉市)など4社と連携し、国内初となる廃プラスチックのガス化とメタノール化の実証実験を始めた。海洋プラスチックや家庭の容器包装など、リサイクルが難しい雑多な廃プラが対象。生成ガスから製造するメタノールが、市場に受け入れられる程度の低価格にできるプロセスの構築を目指す。
環境省の補助金事業に採択された。大栄環境子会社のDINS関西(堺市西区)の施設に、神鋼環境ソリューションの流動床式ガス化炉を建設する。2023年9月に試運転する予定。三菱ガス化学が合成ガスを評価し、三菱化工機がガス改質試験・評価を担う。期間は24年3月まで。
国内では現在、リサイクルされない雑多な廃プラが年622万トンあり、熱利用焼却や埋め立てで処理されている。そのうち、仮に年6万トンをメタノール化すれば、年約10万トンの二酸化炭素(CO2)削減ができるという。
日刊工業新聞 2022年8月24日