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清涼飲料を生産・販売するハルナグループ、コロナ禍でも業績堅調の理由

清涼飲料を生産・販売するハルナグループ、コロナ禍でも業績堅調の理由

ハルナグループ公式動画より

ハルナグループは「飲料プロデューサー」を旗印に清涼飲料を生産・販売する。自社ブランドや小売り流通企業向けのプライベートブランド(PB)商品まで幅広く手がけ、コロナ禍の影響による経済低迷下でも業績は堅調だ。その背景には強みの研究開発・マーケティング力に加え、組織再編による競争力向上がある。

同グループは、持ち株会社のハルナビバレッジ(群馬県高崎市、青木麻生社長)、中核会社のハルナプロデュース(群馬県高崎市)、ブランドマネジメント・海外戦略のHARUNA(東京都中央区)、アジア市場を管轄するタイのHARUNA Asia(バンコク)などで構成する。

2022年3月期連結決算は売上高253億5000万円(前期比8%増)、営業利益5億9000万円(同20%増)、経常利益5億円(同27%増)、当期利益2億8000万円(同25%増)で、いずれも過去最高を記録。新規開発・リニューアル商品の拡大や営業・製造・物流が一体となったコストダウンなどで実現した。

それを可能にした要因の一つが、組織再編。「従来は会社ごとに専門性を持って事業を展開してきた」(ハルナプロデュースの中沢幹彦社長)が、09年にハルナビバレッジが物流会社のハルナロジスティクスを吸収合併。11年には同じくハルナビバレッジファクトリーがタニガワビバレッジを吸収合併した。

13年には持ち株会社体制への移行に伴う組織再編に着手。18年には製造と物流の子会社をハルナプロデュースに統合。本体のハルナビバレッジの研究開発機能とHARUNAの商品企画・営業・貿易機能もハルナプロデュースに移管。

ハルナプロデュースが事業の川上から川下まで一貫して手がける体制を築いており、「製品のうち60%は提案商品」(中沢社長)という。4月には顧客に近い東京にラボも開設し、研究開発・営業・マーケティングが一体で成長を目指している。

日刊工業新聞2022年6月30日

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