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新生銀行が開始、サステナ経営を支援する非金融事業の中身

廃棄ロス削減・脱炭素化など

新生銀行は法人顧客向けにESG(環境・社会・企業統治)関連の非金融事業に乗り出す。スタートアップと組み、企業が抱える在庫の廃棄ロス削減や脱炭素化の支援といったサービスを提供する。目標達成に応じて金利などを優遇する「サステナビリティ・リンク・ローン(SLL)」など金融面に加え、顧客の具体的な経営課題を解決できる体制を構築。顧客企業の成長に伴走して資金需要を創出する循環を目指す。

フルカイテン(大阪市福島区)とアスエネ(東京都港区)の2社と顧客紹介契約を結んだ。フルカイテンは小売り事業者などを対象に人工知能(AI)を使って適切な在庫管理につながるソフトウエアを手がける。アスエネはサプライチェーン(供給網)全体の二酸化炭素(CO2)排出量の見える化や削減を図るクラウドサービスを提供している。

新生銀はSLLやグリーンローン(環境融資)などの商品をそろえる。ただ中小企業では専門人材が不足し、これらローンの活用に必要なCO2排出量などのデータを把握できていない場合がある。顧客のサステナビリティー(持続可能性)経営を支援するには金融に加え、非金融分野の強化が不可欠とし、引き続き外部企業との協力を広げていく考え。

日刊工業新聞2022年7月22日

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