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「逃げない限り関氏」…日本電産・永守CEOが後継者問題で示した方針

「逃げない限り関氏」…日本電産・永守CEOが後継者問題で示した方針

会見する永守会長(右)と関社長

日本電産の永守重信会長兼最高経営責任者(CEO)は自身の後継者問題について、関潤社長を将来的にCEOに復帰させる方針を示した。2021年6月にCEO職を関社長に引き継いだものの、この4月に再び永守会長が復帰。後継者問題が白紙に戻った格好となっていた。

定時株主総会後の会見で永守会長は「逃げない限りはCEOの後継者として育てる」と関社長が現在も後継者であると明言した。1月に永守会長と関社長の関係悪化などが報じられたことを境に同社の株価は低迷していた。

関社長の将来のCEO復帰をあらためて強調することで、後継者問題への投資家の不安を一掃する狙いがあると見られる。

関社長はCEO就任から解任までの約1年間について「(計画が未達になりそうな際でも)諦めない、目線を下げないということと、社員を意識改革するための指導力が弱かった」と振り返り、今後「目線を下げないことと意識改革の手法をものにし、より“永守イズム”を定着させる。逃げないでやっていく」と意気込んだ。

一方、永守会長は半導体事業について興味がないとした上で、半導体メーカーから安定調達が難しい場合は、「自分たちで作る」とし、自社生産に乗り出す可能性も示した。

日刊工業新聞2022年6月20日

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