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世界遺産でバーチャル体験、石見銀山に導入された「ARアプリ」の仕組み

世界遺産でバーチャル体験、石見銀山に導入された「ARアプリ」の仕組み

石見銀山の操業当時の様子をバーチャル体験できるARアプリ

ビーライズ(広島市中区、波多間俊之社長)は、世界遺産の石見銀山(島根県大田市)の操業当時の様子をバーチャル体験できる拡張現実(AR)アプリケーション(応用ソフト)を、計測リサーチコンサルタント(広島市東区、花倉宏司社長)と共同開発した。日本語、英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語の5言語に対応する。

同アプリは石見銀山の大久保間歩坑内で、専用のタブレット端末を利用して、操業当時の様子を体感できる観光客向けARアプリ。3次元(3D)計測で取得したデータをもとに、操業当時の様子を3DCG(コンピューターグラフィックス)で再現した。設置されたARマーカーに専用タブレット端末をかざすと再現CGが表示される。

同アプリの制作は、島根県大田市が文化財多言語解説整備事業(文化庁補助事業)により実施。計測リサーチコンサルタントが開発を受託し、ビーライズと共同開発した。

大久保間歩は、江戸時代から明治時代にかけて開発された坑道で、現在は一般公開されている。だが資料や当時の様子の人形を置くと坑道内を傷つけてしまうため、資料の設置が難しかった。

日刊工業新聞2022年6月10日

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