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収益性改善できず…三菱ケミカルHD、溶融繊維事業から撤退の顛末

三菱ケミカルホールディングスグループは、溶融繊維「パイレン」・「キラビス」の事業から撤退する。12月末に愛知事業所(愛知県豊橋市)で原糸の生産を終了し、2023年3月末に販売を終了する予定。採算が悪化していたため。同社の販売量は年2000トンで、国内市場の約25%を占める。

両繊維は耐光性や耐薬品性、軽量性に優れ、カーペットや産業資材など幅広い分野に展開してきた。近年は国内外の競合企業との競争激化や市場環境の変化を受け、収益状況が悪化し、赤字となっていた。20年度にカーペット分野から撤退するなど事業の再構築を図ってきたが、さらなる収益性の改善は困難と判断した。廃漁網を再利用した再生ナイロン繊維「キラビスRC」事業も停止する。

日刊工業新聞2022年5月23日

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