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三菱重工が100億円投資、エアバス向け航空機エンジン部品増産

三菱重工が100億円投資、エアバス向け航空機エンジン部品増産

三菱重工航空エンジンの生産現場

三菱重工業は航空機エンジン部品の三菱重工航空エンジン(MHIAEL、愛知県小牧市)の長崎工場(長崎市)を拡張し、第2期棟を2024年3月に完成させる。行程によるが25―26年に稼働する。投資額は約100億円。欧エアバスの短・中距離用小型機「A320neo」搭載エンジン「PW1100G―JM」の需要拡大が見込めるため、第2期棟の建設を決めた。コロナ禍で落ち込んだ航空需要は国内線など短・中距離路線を中心に回復しており、増産体制を整える。

MHIAELは航空機エンジンの燃焼器・同ケースのうち長崎工場でPW1100G―JM用を生産する。20年11月、本社工場に次ぐ2カ所目の長崎工場を稼働し、22年にフル生産に入る。

第2期棟により、生産能力は燃焼器が月産70―80台から同120台、同ケースが同24台から48台に高まる。現在は海外企業に委託する耐熱性向上の工程を内製化し、一貫生産を実現する。既存工場に隣接し、工場全体の建築面積は約2倍の1万1000平方メートルに拡張する。人員は5割増の約150人にする。

エアバスはA320neoの段階的な増産を計画し、PW1100G―JMの燃焼器部品の需要は今後数年間で倍増が見込まれる。第2期棟でそうした需要増に対応する。

日刊工業新聞2022年4月25日

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