竹中工務店が建設現場で実証する「小型群ロボット」が面白い

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試作した小型群ロボット(右が標準タイプ、左が跳躍機能付き)。カメラで建設現場の記録や品質の確認など点検、検査を行う

竹中工務店は中央大学と開発中の小型群ロボットを、夏をめどに建設現場で実証実験する。小型の複数ロボットが同時に稼働し、搭載カメラで現場の記録や検査を行う。小型・軽量のため、搬送用の重機が不要で、作業員が容易に持ち運べるなど運用負担を大幅に低減する。現場の実験では1チーム約10台で計20―50台を使う予定。実際の建設現場で進捗(しんちょく)の記録や、床面コンクリートの品質確認を効率良く検査できるかなどを検証する。課題を改良し、2025年の実用化を目指す。

ロボットは前進、後進、方向転回など単純動作をランダムに行う。現在は発光ダイオード(LED)ポートを切り替え、その距離で動く。各ロボットが1カ所に集まらずに分散し協調して動くよう、中央大学が行動アルゴリズムなどソフト面の開発を進めている。

標準タイプと跳躍機能付きの2種類を試作し、走行速度は毎秒約36センチメートル。リチウムイオン電池を搭載し、約30―60分の充電で約2時間動作する。跳躍機能は高さ方向のみが40センチ―60センチメートル。水平方向が1・4―1・8メートル。

重量は標準タイプが約600グラム、跳躍機能付きが約1キログラムと軽く、容易に運べ運用時間を抑えられる。複数台の同時稼働で検査も短時間になる。また1、2台が故障しても残りのロボットで業務を遂行できるため、トラブルリスク低減が期待される。実際の建設現場では20―50台を稼働させる。課題をみつけて機能を改善して実用化のめどを付ける。

今回の小型群ロボットシステムは「JAXA宇宙探査イノベーションハブ」で採択された研究提案で、将来は月や火星で環境探査を目指している。

日刊工業新聞 2022年3月16日

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