竹中工務店が実用化へ、自動運転船「海床ロボット」の全容
竹中工務店は、大阪城公園(大阪市中央区)内で自動運転船「海床ロボット」の実証実験を行った。人を乗せた3メートル四方のロボットが自動離着岸や高精度の位置制御ができるか検証した。水上の人の移動のほか、エンターテインメントや貨物運搬などの用途を見込む。2025年大阪・関西万博内での実用化を目指す。
同プロジェクトには竹中工務店のほか、IHI、炎重工(岩手県滝沢市)などが参加。ロボットはタブレット端末を使って航路を遠隔操作できる。四つのスクリューで前後左右に動き、斜め移動や回転も可能だ。実験ではあらかじめ設定した航路にしたがってロボットが自動運転する様子を確認した。
現状は船舶免許が不要な範囲での走行を想定するが、規制緩和により「海や川の中でも活用できる自動運転船にしたい」(竹中工務店まちづくり戦略室の高浜洋平副部長)考え。今後複数台のロボットを制御する「群制御」や飛行ロボット(ドローン)との連携を検証する。
日刊工業新聞2021年12月16日