トヨタ車体が投入、改良した「超小型EV」の全容
トヨタ車体は、1人乗りの超小型電気自動車(EV)「コムス」を一部改良して4月1日に発売すると発表した。最大積載量を従来比1・5―3倍の45キロ―90キログラムに引き上げる。宅食や宅配などの用途で一度に運べる荷物の量が増え、配送拠点に戻る回数を減らして配送効率を向上できる。消費税込みの価格は94万500円から。
一部改良するのは法人向け3車種のうち2車種と個人向けの計3車種で、車体フレームの材質を変えて強度を高めた。10日会見した橋本圭二新規事業開発部長は「重たいツールも積める。ビルなどのメンテナンス事業者といった新規顧客にも訴求したい」と意気込んだ。
パーキングブレーキのかけ忘れや戻し忘れの際に警告音で知らせる機能や、充電ケーブルの長さを3メートルから5メートルに延長するなどの改良も行う。満充電時の航続距離は従来と同じ57キロメートル。
現在の車両は2代目で、10年間で約9500台を販売した。内8割が配送や訪問介護といった法人向け。最近はコロナ禍による生活スタイルの変化などを受け、引き合いが増えているという。
日刊工業新聞 2022年3月11日