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好調続く工作機械受注、ファナック会長が語ったこと

日本工作機械工業会(日工会)が21日発表した1月の工作機械受注実績(確報値)は、前年同月比61・3%増の1429億1800万円で、15カ月連続の増加となった。2カ月ぶりの1400億円超えで、好不調の目安とされる1000億円も12カ月連続で上回った。

外需が幅広い地域で好調を持続したことで、受注総額は前月比も2・7%増となり、1月として11年ぶりの前月比増加となった。日工会の稲葉善治会長(ファナック会長)は「国内外の多様な業種で引き続き活発な設備投資が進んでいる。1年の幸先の良いスタートが切れた」と手応えを示した。

内需は前年同月比67・3%増の441億6900万円で、11カ月連続の増加。5カ月ぶりの500億円割れとなったものの、半導体関連を中心に堅調に推移した。主要4業種では自動車が唯一の減少。自動車は11カ月ぶりの減少で、持ち直しの動きがうかがえるものの受注額は依然横ばいが続いている。

外需は同58・7%増の987億4900万円で、15カ月連続の増加。2カ月ぶりの950億円超えで、単月として過去6番目の高水準に達した。

地域別ではアジアが8カ月ぶりの450億円超え。中国がITや半導体関連向けが好調で、6カ月ぶりに300億円を上回ったほか、台湾は半導体関連の大型受注により過去最高額を記録した。欧州は、ドイツやイタリアなどすべての国・地域で増加となり、全体で2カ月ぶりの200億円超え。北米は航空機向けで大型受注があったことなどから、2カ月ぶりの290億円超えとなった。


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日刊工業新聞2022年2月22日

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