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コロナ禍を追い風に、無人カフェロボットが狙う市場

コロナ禍を追い風に、無人カフェロボットが狙う市場

無人カフェロボット「rootC(ルートシー)」

ニューイノベーションズ(東京都江東区、中尾渓人社長)は、無人カフェロボット「rootC(ルートシー)」で2022年8月期に約50台、23年8月期に同100台の展開を目指す。現在の台数は11台。人の行き来が多い都市部のオフィスビル、駅構内ビルなどを主に「息抜きでコーヒーを飲みたいが人混みの多い店頭に並ぶのは嫌」といった人の市場を開拓する。コロナ禍で非接触需要が高まっていることを追い風に設置台数を増やす。

無人カフェロボは見た目がロッカー形状。利用者はあらかじめアプリケーション(応用ソフト)をダウンロードし、スマートフォンなどで飲みたいコーヒーのブランドと受け取り時刻を入力。時間になったらロッカーのロックを解除して商品を受け取る。

無人店舗のため感染症のリスクが低い上、電車での移動時などに到着予定時刻を入力すれば、目的地で入れ立てのコーヒーを飲めるのが長所。コーヒーの価格は1杯450円だが、定額の飲み放題や割り引きクーポンの活用で「実際は200円台で飲めるように商品設計している」(中尾社長)という。

設置サイズは横2・5×奥行き1・2メートル。消費税抜きの価格は750万円程度で、レンタルなどのプランも用意している。「コロナ禍で外食店が閉店し、手軽にコーヒーが飲めなくなった」「高層のオフィスビルのエレベーター待ち時間が長く、昼食時間がなくなってしまう」といった問題を抱える利用者層の需要を取り込む。

機体は底部のキャスターで移動できる。「最初の場所で思うように売れない場合は設置場所を変える」(同)といった使い方にも対応しやすい。

日刊工業新聞 2022年2月16日

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