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電動推進船を非接触充放電、社会実装へ関電担当者が示した意欲

電動推進船を非接触充放電、社会実装へ関電担当者が示した意欲

大阪市中央区で、電気推進船に非接触充放電するための実証実験を公開した

関西電力は大阪市中央区の八軒屋浜船着き場で、電気推進船に大容量電力を非接触充放電するための実証実験を公開した(写真)。脱炭素社会の実現に向けては船舶の電動化も課題となる。水上で波風や潮流の影響を受けても船舶への充放電が停止しにくいシステムを開発し、エネルギーマネジメントなどの新しいサービスにつなげたい考え。

非接触の充電は有線の場合に比べて機器の塩害対策が少なく、重い充電用ケーブルを運ぶ作業負担も少ない。実証実験はダイヘン製の送電電力10キロワットの非接触充放電装置や蓄電池を陸側と船側にそれぞれ設置して相互に充放電し、システムの有効性や課題を洗い出すのが目的。関西電力ソリューション本部の奥戸義昌副本部長は「2025年大阪・関西万博で導入されるさまざまなモビリティーに応用されることも念頭に置いて実証、開発したい」とし、25年の社会実装に意欲を示した。

日刊工業新聞2022年1月28日

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