最小の不良品画像2枚で学習!安川電系が外観検査AI技術を開発

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鋳物の疑似不良画像(上)と実物の不良画像(下)

安川電機の完全子会社、エイアイキューブ(東京都中央区、久保田由美恵社長)は、最少2枚の実不良画像から短時間で正確に不良品を検知する人工知能(AI)作成技術を開発した。完成したAIを使うと、鋳物内部の空洞(巣)や傷、塗装品質の可否判定などを自動化でき、外観検査の効率化や高精度化を実現する。2023年度までに80案件の提供を目指す。

AI開発には大量のデータを必要とするが、日本の生産現場は不良品データが少なく、AIを導入しても精度が出ないのが課題。

エイアイキューブのAI生成プロセス「アリオム」は学習済みAIを生成する上で必要なデータをディープラーニング(深層学習)で大量・高速につくる。今回、外観検査領域にも適用できるようにした。

外観検査向け不良検出ソリューション「アリオムビジョン」は、良品画像と少量の不良画像から大量の不良画像をデジタル上で生成する。AI技術で実物に近いデータに変換し、疑似的に生成した大量の不良画像から短期間で不良検出AIを生成する。

不良の特徴を抽出し、モデル化するまで1時間程度。良品画像に不良モデルを貼り付け、実物に近いデータにする作業は数秒で済む。実不良画像は多いほど検査精度は高まる。2枚の不良画像モデルを掛け合わせ、新たな不良画像モデルも作製できる。

安川電機は産業用ロボットを組み立てる前の外観検査でアリオムビジョンを導入済み。実際の不良画像を利用した場合と比べ、疑似不良画像を追加した場合は見逃し率0%を堅持しながら、良品を不良品と判定してしまう虚報率を低減した。

日刊工業新聞2021年12月24日

キーワード
安川電機 アリオム

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