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タワークレーン遠隔操作をビル解体現場に導入、竹中工務店と鹿島が国内初の作業

タワークレーン遠隔操作をビル解体現場に導入、竹中工務店と鹿島が国内初の作業

タワークレーンに設置された複数のカメラの映像を、モニターを確認しながら専用のコックピットで操縦する

竹中工務店鹿島は、タワークレーンの遠隔操作システム「タワレモ」を大阪市内のビル解体工事現場に本格導入した。日中の全ての作業を遠隔操作で行うのは国内初となる。タワークレーンは通常、最高で地上50メートルに運転席があり、高所で長時間拘束されるなど過酷な労働環境が問題となっていた。遠隔操作により高所の運転席に昇降する必要をなくし、オペレーターの作業環境を大幅に改善することで担い手確保につなげる。

同システムを共同開発した建機のレンタル会社であるカナモトは、2022年初旬にタワレモを5―10台増産する計画。また、アクティオ(東京都中央区)は、レンタル用に同社が保有するタワークレーンをタワレモの仕様に合わせて、順次改造する予定。22年度に同システムを竹中工務店、鹿島で各2現場に導入し、さらに別の2現場でも導入を予定している。

竹中工務店と鹿島は今後、異なる現場で稼働する複数のタワークレーンの遠隔操作を集約できる拠点の構築を目指す。

日刊工業新聞2021年12月23日

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