磁気渦結晶に新パターン、東大が突き止めた

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スピン波の位相をずらすと新しい磁気渦結晶が得られる(イメージ=東大提供)

東京大学の速水賢講師と求(もとめ)幸年教授らは、固体材料中の電子スピンが規則的な渦構造を作る「トポロジカルスピン結晶」で新しい磁気渦結晶を発見した。スピン波の位相を制御することで磁気パターンを切り替えられる。この電磁応答を利用すれば、スピントロニクスデバイスの開発などにつながると期待される。

固体表面で電子スピンの向きが渦を巻く「磁気スキルミオン結晶」の状態からスピン波の位相を90度分ずらすと、新しい磁気渦結晶が現れた。

もともと磁気スキルミオン結晶は三つのスピン波の重ね合わせとして表すことができる。このスピン波の位相をずらすと、新たな干渉縞になるという。磁気渦結晶のパターンも変化し、新しい幾何学的な配列が得られた。

新しい配列が安定して存在できることをシミュレーションで確かめた。磁気スキルミオン結晶から磁気渦結晶へ相転移が可能で、スピン波の位相制御に関わる相互作用も特定した。条件を満たす物質を合成できれば磁気渦を切り替えるスピントロニクスデバイスに発展する可能性がある。

日刊工業新聞2021年12月2日

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