三菱マテリアルがアルミニウム事業から撤退の事情
三菱マテリアルは、アルミニウム事業から撤退する。2022年3月末に連結子会社のユニバーサル製缶(東京都文京区)の全保有株式を昭和アルミニウム缶(同品川区)に譲渡し、もう一つの連結子会社の三菱アルミニウム(同港区)のアルミ圧延・押し出し事業を分割し昭和アルミニウム缶に承継する。
アルミ事業の売上高は三菱マテ連結の1割程度。収益構造改善を進めてきたが、他事業との相乗効果が見いだしにくいため撤退を決めた。22年1―3月期連結決算で特別損失として約290億円を計上する。業績に与える影響は22年3月期業績予想に織り込み済みだ。
三菱マテは1962年にアルミ圧延・押し出し事業に、72年には飲料用アルミ缶事業に進出。飲料用缶などを手がけるユニバーサル製缶の21年3月期売上高は約677億円、アルミ板などを扱う三菱アルミは約578億円。
日刊工業新聞2021年11月26日