金・銀スクラップ「都市鉱山」は三菱マテリアルにとって宝の山!?

有価金属含有スクラップ処理能力を増強、世界最大規模に

 三菱マテリアルは25日、直島製錬所(香川県直島町)で廃棄された家電や電子機器中の基板類などを破砕した金銀滓〈さい〉(有価金属含有スクラップ)の処理能力を4割弱増強すると発表した。約50億円を投じ、受け入れ、分析、処理など各種設備を強化する。年間処理量は現行比で約3万トン増の約11万トンに拡大する。

 すでに増強工事を始めており、完工は2016年4月を予定する。同製錬所は省エネルギー、低コストで操業可能な同社の独自技術「三菱連続製銅法」を強みに、10年度に年産約3万トンだった処理能力を14年度には約8万トンまで高めた。今回の増強に伴い、従業員を約40人増やす予定。

 同社は14年5月に金銀滓の受け入れ手続きを迅速化するウェブ予約システムを稼働、6月には米国の現地法人内にリサイクル事業部門を開設するなど安定的な受け入れ体制を強化してきた。

 環境意識の高まりや家電などのリサイクル率向上に伴い、有価金属含有スクラップの発生量は増加傾向にある。同社は金銀滓処理を金属事業における収益の柱の一つに育成することを目指す。

日刊工業新聞2015年06月26日 素材・ヘルスケア・環境面

村上 毅

村上 毅
06月28日
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 家電などのリサイクル率の向上で、金銀滓の発生量は世界的に拡大基調にある。スクラップから有価金属を効率的に回収して、原料製品に再加工できれば「うまみ」は大きい。そのため非鉄各社が「リサイクル」を経営の柱にして、有価金属の集荷網の拡充や処理能力の増強に取り組んでいる。海外の現地企業との連携など今後の展開が期待できそうだ。

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