社員にSDGs理解を促す製薬会社、武器は「社食」「コーヒー」「バット」

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本社社員食堂でサステナブル・シーフードを提供

日本新薬は、社員一人ひとりが国連の持続可能な開発目標(SDGs)への理解を深め、実際の取り組みにつなげる活動を加速している。9月に国連が定めるSDGs週間(17―26日)に合わせて「日本新薬グループSDGsWeek2021」(13―17日)を開催。2回目の今年は「いつもにほんの少しの“SDGs”」と銘打ち、食をテーマに啓発活動を行った。

今回から新たに三つの取り組みを始めた。一つは本社社員食堂でのサステナブル・シーフードの提供だ。サステナブル・シーフードとは水産資源や環境に配慮して適切に管理され、国際認証「MSC」などを取得した水産物を指す。同社の食堂運営を担う魚国総本社(大阪市西淀川区)と連携して認証取得などを進めた。2カ月に1回の頻度でサステナブル・シーフードメニューを提供していく。

SDGs週間初年度の2020年9月に代替肉を使用したメニューを、同年12月からは天然の資源量が比較的豊富な「ブルーシーフード」を使ったメニューを提供してきた。21年9月からは小田原総合製剤工場(神奈川県小田原市)でもブルーシーフードメニューの提供を始め、本社以外でも食の取り組みを広げる。

社員がデザインしたSDGs仕様のオリジナルパッケージコーヒー。グループ社員約2300人に配布

二つ目は、全社員へのフェアトレード認証コーヒーの配布だ。坂智子ESG推進課課長補佐は「食堂は一部の社員しか利用できないが、全社員が1杯のコーヒーからSDGsを感じてもらえるように」と願いを込める。

三つ目は、折れたバットを箸などに生まれ変わらせる「かっとばし!!プロジェクト」への参加だ。同プロジェクトは漆箸や漆工芸品を製造販売する兵左衛門(福井県小浜市)が取り組んでいる。日本新薬の硬式野球部が使用するバットは年間約400本。その内約250本は折れたり破損したりして産業廃棄物となっていた。売り上げの一部はバットの原材料となるアオダモの植樹や育成に利用される。

今後の展開として、久智子ESG推進課長は「全社でボランティアに取り組む日を設ける計画を進めている」とし、活動を広げていく方針だ。

日刊工業新聞2021年11月25日

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日本新薬

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