ニュースイッチ

サイバーダインが米国のリハビリ医療会社を買収する思惑

サイバーダインは、米国子会社を通じて、同国のリハビリテーション医療機関であるライズフィジカルセラピー(カリフォルニア州)を買収することで同社と合意したと発表した。ライズの株式の8割を11月末をめどに取得し、子会社化する。経営陣はそのまま留任させる。取得額は非公表。

ライズはカリフォルニア州内に16カ所の外来リハビリ拠点を展開している。サイバーダインは装着型リハビリスーツ「HAL医療用下肢タイプ」で、米国食品医薬品局(FDA)の医療機器承認を取得済み。世界最大規模の米国市場で、HALを活用した「サイバニクス治療サービス」の本格展開を図る。

ライズの子会社化で、同社が展開するリハビリ医療機関へ、HALを直接提供することが容易になる。HAL下肢タイプは医療機関向けに、世界合計で695台が稼働している。「ライズの施設だけでなく、米国事業の拡大に向けてさらなる投資も計画している」(宇賀伸二サイバーダイン取締役)とする。

日刊工業新聞2021年11月9日

編集部のおすすめ