インドで電池シェアサービスを始めるホンダの勝算
ホンダはインドで、電動3輪タクシー(リキシャ)向けに、着脱式電池のシェアリングサービスを2022年前半に始める。電池12個を同時充電できる装置を備える交換ステーションを街中に設け、リキシャの運転手が残量が少ない電池を、満充電の電池と交換できるようにする。電池切れや、充電の待ち時間の発生といった電動車の課題解決を目指す。
ホンダの着脱式電池「モバイルパワーバックe」を用いる。サービス開始に合わせ、モバイルパワーバックeを搭載するリキシャを現地メーカーと協力し発売する。
インド政府はリキシャなどの電動化政策を進めている。ホンダは同サービスについて2月から実証実験に取り組み、収益が見込めると判断した。年内をめどに運営会社をインドに設立。まずベンガルール市、ムンバイ市、ターネー市でサービスを始め、順次地域を広げる。
現状ではモバイルパワーバックeの搭載先は、法人向け電動バイクのみとなっている。今後、リキシャに加え小型ショベルへの搭載を目指すほか、家庭での蓄電池としての用途も開拓する方針だ。
日刊工業新聞2021年11月1日