京大発スタートアップが英国の核融合炉計画に部品供給!

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核融合炉の断面イメージ

京都大学発スタートアップの京都フュージョニアリング(KF、京都府宇治市、長尾昂代表取締役)は、英国原子力公社(UKAEA)へ核融合炉用の部品を供給する。受注本数は2本で、2023年までの納入を予定する。受注金額は非公開だが、1本で数億円規模という。今後予定される実証を経て、商用炉用部品の受注獲得につなげる。

ジャイロトロン(同社提供)

KFが供給するのは「ジャイロトロン」という部品。高出力のマイクロ波を核融合炉に向け発振させ、反応に必要なプラズマ状態を起こし、維持するために使う。国外からのジャイロトロンの受注は日本では初めてだという。

KFは核融合研究の世界的権威、京大の小西哲之教授らが19年に創業した。核融合反応で出た熱を取り出すブランケットや不純物を排出するダイバータなどの部品を手がける。

また、同社は商用核融合発電所の建設計画でUKAEAと契約を結んでいる。24年までに基礎設計を固め、40年頃までの運転開始を目指す計画。同社は核融合炉の設計で参画する。

核融合発電は太陽のエネルギー運動を再現したシステム。重水素と三重水素をプラズマ状態でぶつけ、生じた熱で発電する。発電時、二酸化炭素(CO2)を排出せず発電を行えることから次世代エネルギーと期待される。国際プロジェクト「ITER(イーター)」のほか、各国が研究開発を加速させている。

【ディープテックを追え】究極のエネルギー「核融合」に京大発ベンチャーが挑む #21 京都フュージョニアリング

日刊工業新聞2021年11月3日

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