ダイキンが欧州に1100億円投資、主要国で「暖房機」首位狙う本気度

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業務用空調機などを生産するベルギー・オステンド工場

ダイキン工業は2025年度までに欧州事業に8億4000万ユーロ(約1117億円)を投じ、生産や研究開発(R&D)体制などを増強する。燃焼・電気ヒーター式暖房が主流の欧州では空調機(エアコン)の潜在需要が高い。住宅・業務用エアコンなどの開発、生産、サービス網を強化。23年度に欧州で売上高5100億円(20年度比約30%増)を目指す。同地域の従業員を25年度に1万6000人へと約4000人増員する。

ダイキンは23年度にベルギー・ゲント大学に14階建てのR&Dセンターを設ける。投資額は25年度までに1億4000万ユーロ(約186億円)を計画。同国オステンドにあるR&Dセンターなどとともに産学連携を推進し、省エネ性に優れ欧州の環境規制にも対応する機種を開発する。現地で需要の強い給湯機能も組み合わせる。

23年度には欧州全域のR&D要員を120人増の500人とする。また、ベルギー、チェコ、イタリアにあるエアコンや業務用機器工場の増強・効率化も続ける。

業務用では保守などサービス体制を強化する。欧州では食品の生産から店舗に至る流通チェーンを効率良くつなぐ社会整備が進む。その過程で必要な冷凍・冷蔵機能をダイキンが担う。今後、自社のサービス拠点網拡充に加え、M&A(合併・買収)でサービス事業者を増やすことも検討する。

また、欧州ではカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)に向けた環境意識の高まりや温暖化による気温上昇などを受けて、省エネ・環境負荷の低い冷媒などのエアコン需要が伸びている。

ダイキンはヒートポンプ暖房給湯機で英国、フランス、イタリア、スペインなどで2位クラスのシェアを握り、現地資本の首位メーカーなどと競っている。積極投資で競争力を高め、主要国でトップシェア奪取を狙う。

日刊工業新聞2021年10月27日

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