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ダイキンが鳥取大と連携。日本唯一「乾燥地研究センター」の知見をどう生かす?

ダイキン工業と鳥取大学は、乾燥地の科学とヘルスケア研究をテーマとする包括連携協定を結んだ。鳥取大が日本で唯一持つ乾燥地研究センターでの知見と、ダイキンの空調による健康・安全技術などを融合して、世界で進む砂漠化やストレスのソリューション(課題解決)、関連人材の育成で協力する。連携期間は5月1日から10年間で、ダイキンの出資金10億円を活用する。

ダイキンは鳥取大の知見を生かし、世界の乾燥地帯に適する空調のソリューション事業に取り組む。鳥取大もダイキンの技術や国内外の人材・拠点と交流し、乾燥地科学や独自の香りとストレスの研究などを進める。

ダイキンは2008年から鳥取県内に国際人材の研修拠点を置いている。拠点を通じ技術交流や鳥取大生のダイキン訪問などによる相互理解が進み、鳥取大から申し入れを受け連携に合意した。

ダイキンの井上礼之会長はオンライン会見で「鳥取大と一体となり新たな価値を創造したい」と表明。

事業面ではアジアや豪州、アフリカなどの乾燥地で潜在的な空調需要の開拓につなげる。鳥取大の中島広光学長は「地域の課題を解決して、グローバル企業のダイキンと世界に通用する人材を育てたい」と意欲を示した。

日刊工業新聞2021年4月26日

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