手のひらサイズの協働ロボット用コンプレッサー、SMCが量産へ

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SMCの協働ロボ用グリッパーユニット。同ユニットを活用するための空気源としてコンプレッサーの開発に着手する

SMCは小型コンプレッサー事業に乗り出す。協働ロボットの可動部向けに持ち運べる空気源として開発する。早ければ2022年度の量産を目指す。空気圧機器の主要顧客でもあるコンプレッサーメーカーと競合しない出力200ワット、重さ3キログラム程度の領域を開拓。自動車業界や中小企業などに提案する。

新たに開発する協働ロボット用小型コンプレッサーは手のひらサイズ。最大吐出圧力0・55メガパスカルで、最大吐出流量は毎分10リットルを想定する。コンプレッサー(正圧)としてだけでなく、真空ポンプ(負圧)としても活用できる。

真空到達圧力はマイナス80キロパスカル、最大吸込流量は毎分10リットル。吸着ハンドの空気源としても十分な能力を持たせる。一般的な小型コンプレッサーの出力は750ワット程度だが、SMCの開発品は4分の1程度の同200ワット相当。

コンプレッサーメーカーはSMCの主要顧客。SMCはエアドライヤーやフィルターを供給しており、競合しない領域を狙う。

SMCは協働ロボット先端に装着して対象物(ワーク)を把持する機器を拡充している。20年5月から本格展開を開始し、足元ではファナックや安川電機、川崎重工業、三菱電機、デンマーク・ユニバーサルロボット、オムロンの主要6社の協働ロボット向けエアチャックや真空グリッパーなどをそろえる。

協働ロボットは安全柵などが不要で台車と一体化し、移動できる。一方、移動すると空気源を確保できないという課題がある。

SMCは今回、自動車メーカーなどの要望を取り込み小型コンプレッサーの開発に着手した。エア配管が工場に未整備だが、協働ロボットを導入するような中小企業の利用も見込む。産業用ロボットの空気源として事業領域の拡大も進める。

日刊工業新聞2020年10月4日

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