風力発電で事業展開へ、福島県内11社が廃校で進める計画

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ふくしまO&Mは風力発電のメンテナンス事業を展開(イメージ)

利用が拡大する再生可能エネルギーの中でも風力発電は大きな柱。国連の持続可能な開発目標(SDGs)達成のために重要だ。福島県内11社で設立した一般社団法人のふくしま風力O&Mアソシエーション(福島県広野町)は風力発電のメンテナンス事業を展開する。中心メンバーの誠電社(福島市)は福島市郊外の廃校になった小学校を取得し、ふくしま風力O&Mが2022年4月からメンテナンス要員の教育事業を始める計画だ。

事業展開には世界風力発電機構(GWO)の安全トレーニング資格の取得が必要で、2年に1回更新しなければならない。ふくしま風力O&Mでは旧小学校校舎、体育館、校庭を改修し、GWOの資格取得可能なトレーニングセンターとする。

同センターでは基本となるベーシック・セーフティー・トレーニング(BST)を実施。風車の構造を学ぶベーシック・テクニカル・トレーニング(BTT)や職長クラスが対象の安全作業教育も行う。同種の施設は国内ではまだ少ない。トレーニングは最大6人を対象に1回5日間だ。

誠電社はメンテナンス現場に関わる17人が全てBSTを取得し、これまで40件程度のメンテナンスを手がけてきた。ふくしま風力O&Mのメンバーでも4社がGWOの資格を取得している。今後トレーニングセンターで県内外の企業のメンテナンス人材を育成する方針だ。

風力発電メンテナンスの人材育成で使う小学校の体育館

ふくしま風力O&Mの菅野辰典事務局長は「福島県内企業の風車メンテナンスにかかわる人材育成を強化する。GWOの資格取得もトレーニングのレベルを高める」とした上で、「地元の若者にも風車の実機に触れるトレーニングを経験してもらうことで後継者育成にもつないでいきたい」とする。

福島県では日本最大規模の陸上風車が建設される見通しで、大型風車のメンテナンスで一括受注を目指す。今後はトレーニングセンターの活動を基盤に、福島県外も含めて建設される大型陸上風車のメンテナンス事業の受注活動を進め、部品製造も含めて事業を強化していく。

日刊工業新聞2021年9月30日

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風力発電 ふくしま

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