VRによる重機遠隔操作は心理的ストレスが高い。計測モデルによる初の評価が示したこと

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VRによる重機の遠隔操作がもたらす心理的ストレスを実証実験

熊谷組、立命館大学、東京工業大学、国立東京高専の研究グループは、スマートデバイスを活用し建設機械の遠隔操作による心理的負荷・操作技能を定量的に測定する計測モデルを開発した。操作者の心理的ストレスを心拍変動と身体に生じる加速度の両方で評価するのは初めて。これにより仮想現実(VR)による重機遠隔操作が、モニター映像での操作よりも心理的にストレスが高いことが示唆された。

研究では、スマートデバイスを用いて、操作者の心拍変動(HRV)や多時間軸による実践的な解析方法のマルチスケール・エントロピー(MSE)などを測定。自律神経調節を定量的に示すことで、業務におけるストレスを評価する有用な手段とした。また、操作のストレスに関しては身体の振動を許容範囲内に抑えることで、適切な運転時間の算出手法も新たに開発した。

建設業界ではVR技術などを活用し、安全な場所から建設機械を操作する遠隔技術の導入が進んでいる。ただ遠隔操作は作業環境における周囲の状況を把握するのが難しく、操作時の心理負担も重いという。

同研究は国土交通省建設技術開発助成事業(政策課題解決型)「無人化施工における生体情報を活用した生産性向上のための分析評価システム」(2019―20年度)の助成を受け実施した。

日刊工業新聞2021年9月20日

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