クボタが北米向けトラクターの日本生産を検討するワケ
クボタは北米市場向けトラクターの一部機種を日本でバックアップ生産する検討に入った。北米は同社海外販売の主力市場。販売は好調だが、現地の労働力確保などに課題がある。機会損失を生じさせないため、2022年1月をめどに日本からの輸出を見据える。
クボタは“地産地消”の生産体制を敷き、北米向けは米ジョージア州の工場で生産している。在庫不足で商機を逃すことを防ぐため、40馬力未満の小型トラクターの一部機種で「日本やタイでのバックアップ生産を検討中」(北尾裕一社長)。
北米向け農機ではコロナ禍で郊外移住が増加し、21年1―8月の卸売り(台数ベース)は前年同期比35%増と好調。クボタは庭作業に必要なトラクターに装着するインプルメント(作業機器)の米工場も保有しており、ディーラーの要望にも応えやすい供給体制を敷く。
日刊工業新聞2021年9月10日