使用済みペットボトルを回収せよ。飲料業界で活発化する異業種連携

  • 0
  • 1
ペットボトル回収の実証実験で導入するリサイクルボックス

飲料業界で使用済みペットボトルの回収に向けた異業種連携が活発化している。全国清涼飲料連合会は他業界のメーカーや自治体などと組み、異物混入の少ないリサイクルボックスの実証実験を開始。キリンホールディングス(HD)は、ペットボトルの減容回収機を開発し、コンビニエンスストア店頭に配置した。ペットボトル回収の質を高め、プラスチック資源の循環を促進する。(高屋優理)

全清飲、異物混入防止を実証

全清飲は「自動販売機リサイクルボックス異物低減プロジェクト2021」を始めた。リサイクルボックスメーカーのアートファクトリー玄(東京都渋谷区)と組み、投入口を下向きにし口径を85ミリメートルと最小化したリサイクルボックスを開発した。ペットボトル以外の異物混入を防ぎ、リサイクル現場での分別作業の効率化や回収の量・質を高めるのが狙い。10月にかけて浜松市、愛知県岡崎市、津市で実証実験を順次開始し、新機能リサイクルボックスの異物低減効果などを検証する。

実証にはラベルメーカーのフジシールインターナショナル、キャップメーカーの日本クロージャー(東京都品川区)も協力。キャップ、ラベル分別回収ボックスを併設し、異物低減と合わせて、ラベルやキャップの分別回収拡大も目指す。リサイクルの輪を広げ、カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)の取り組みの“精度”を高めたい考えだ。

全清飲の河野敦夫専務理事は「化石燃料由来の資源の使用から、地上にあるものを再活用していく世界を目指す」と話す。実証実験で新機能リサイクルボックスの効果を検証し、22年秋にも業界統一仕様にしたい意向だ。

キリン、ローソンに独自減容タイプ

キリンホールディングス(HD)はローソンと連携。「ペットボトル減容回収機」を独自開発し、ローソン横浜新子安店(横浜市神奈川区)に設置する実証実験を始めた。

キリンHDの自動販売機のオペレーションルートで使用済みペットボトルを回収し、リサイクル工場に搬入。ほぼ全量を自社製品のペットボトルとして再生する。回収時に共通ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」を付与。インセンティブを与えることで回収率向上につながるかも検証する。

21年は横浜市内の数店舗に回収機を設置し、22年に店舗を拡大する。キリンHDの磯崎功典社長は「将来的にはローソンの全店舗に回収機を設置したい」としている。

日刊工業新聞2021年8月30日

関連する記事はこちら

特集