IHIが「インフラ技術」搭載の街づくり。三菱地所と東京・豊洲を再開発

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産業遺構として設置されている船の錨

IHIが本社を置く東京・豊洲地区で、三菱地所と新たな再開発に乗り出す。オフィスを中心とする複合施設を整備し、2025年春の完成を目指す。IHIは同地区の造船所を01年に閉鎖して以降、街づくりに主体的に携わってきた。本社周辺の施設に培ったインフラ技術を導入しているほか、憩いの場などに造船関連の部材を産業遺構として役立てている。

IHIと三菱地所は豊洲2丁目の街区で、新ビジネスを創出する観点から複合施設の開発計画を始動させる。スタートアップの誘致につながるオフィス機能などを持たせる方針。21年度中に既存の建物を解体し、新築工事を22年春に始める。これにより造船所の跡地である豊洲2・3丁目の再開発が総仕上げに入る。

IHIにとって同地区は祖業を発展させてきた場所だ。06年には本社ビルが完成。一方で、東京都の方針に基づいて再開発に伴う街づくりにも深く関わってきた。建設された施設にはガスエンジンなど、IHIが得意とするインフラ関連技術が広く使われている。

また同地区の象徴だった造船の名残といえる産業遺構も街並みに生かされている。ドックで稼働していたのと同様のクレーンやスクリューなどをモニュメントとして活用し、にぎわいづくりにも一役買っている。IHIのモノづくりの“DNA”を示す取り組みだ。

約20年間にわたる再開発に伴って、IHIだけでなく企業の本社が次々と置かれ、マンションや商業施設などの建設も進んだ。「職」「住」「学」「遊」が融合した街並みに変わった豊洲には、IHIの技術や街づくりへのこだわりが反映されている。

日刊工業新聞2021年8月23日

キーワード
IHI 三菱地所

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