ゲームアプリで市民を味方に。マンホール管理の新サービスが面白い

  • 1
  • 4
ゲームアプリ(右)でマンホールの画像や劣化状況などの情報を入力。情報に応じてポイントを付与

撮影、ゲーム感覚―AI画像診断

ホール・アース・ファウンデーション(シンガポール、森山大器最高経営責任者〈CEO〉)と日本鋳鉄管は、インフラ管理の効率化に向けた実証実験の第1弾を、東京都渋谷区全域で15日から5日間行う。スマートフォン用ゲームの感覚で市民にマンホールの写真を撮影してもらい、人工知能(AI)で劣化状況を診断。交換時期を最適化できるツールを開発する。渋谷区以外の複数の地域でも試験運用し、2022年度に本格的なサービス展開を目指す。

マンホールの所在を記した地図ゲームアプリケーション(応用ソフト)を用いてマンホールの写真と劣化状況などの情報を参加者に記録・収集してもらい、その数などに応じてポイントを付与する。

実証では情報への対価として、ポイントに応じた賞金や商品を用意するが、今後はトークンを発行し、水道料金の支払いなどに活用できるようにしたい考えだ。

市民が撮影したリアルタイム性の高いデータと、日本鋳鉄管が保有するマンホールのデータを照らし合わせ、製造年度を把握する。市民が収集した情報をもとにAIが劣化状況を分析し、専用ツールで交換時期を最適化できるようにする。

ホール・アース・ファウンデーションは2020年に設立した民間非営利団体(NPO)。ブロックチェーン(分散型台帳)技術を用いた市民参画型の環境インフラ情報基盤の提供で、低コストのインフラ維持管理基盤の普及を目指している。全国のマンホール約1400万個のうち、約300万個が30年程度の耐用年数を超えている。マンホールの劣化状況をデータ化していない自治体も多い。

日刊工業新聞2021年8月16日

関連する記事はこちら

特集