マンホールポンプの故障をAIで予測! 新明和工業の遠隔監視システム

  • 0
  • 1
運転電流値と汚水量のデータをクラウドサーバーに送る(イメージ)

新明和工業は「マンホールポンプ場」と呼ばれる下水処理施設の遠隔監視システム「マンポネット」で、人工知能(AI)を使って設備の不具合の発生を未然に防ぐ新サービスを1日に始める。マンホール内のポンプの運転電流値と汚水量のデータをクラウドサーバーに送ってAIで運転状態を分析。故障の可能性があれば管理者に電子メールで「注意報」を送る。設備を早期に点検、修理して管理者の緊急対応を減らし、設備寿命を延ばす。

早期点検促し設備延命

マンホールポンプ場は、下水を運ぶマンホール内でポンプを使って水をくみ上げ、再び流す施設。汚物などが詰まりポンプが故障することがあるため、1カ所に2台のポンプを置き交互に運転する。

新明和は2002年から同施設の遠隔監視システムを展開している。約1万カ所の設備運転状態を監視し、故障や異常運転の傾向を判別するノウハウを蓄積した。従来はポンプ2台の運転回数と時間から設備異常を発見してきたが、今回はAI分析により故障発生の予測精度を高めた。故障予測を知らせる注意報に加え、点検・修理といった対処法を併せて表示し、熟練者以外の作業も支援する。

新サービスでは既存ユーザーへの追加料金は発生しない。新規ユーザーには従来と同じ月額2000円(消費税抜き)の利用料で提供する。システム導入に必要な通信設備の希望小売価格は55万―80万円(工事費、消費税抜き)。1年以内をめどに、気象データを使って設備の故障原因となる雨水流入への注意を促す機能も加える。

マンホールポンプ場はポンプが止まると汚水がたまり、下水道とつながる家庭のトイレやポンプ場で汚水があふれることがある。汚水処理や消毒に多額の費用がかかるため、設備を管理する自治体や管理会社は早めの点検やメンテナンスに高い関心があるという。

日刊工業新聞2020年12月1日

関連する記事はこちら

特集