太陽光パネル“大量廃棄時代”に備えろ。丸紅はイチゴ栽培でリサイクル

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ミライエの開発した脱臭装置

丸紅は太陽光発電パネルのリサイクル事業を加速させる。廃棄パネルのガラスを高温で焼成して微細な穴の開いた多孔質ガラスに加工し、畜産用の脱臭装置やイチゴの栽培に使う培土として活用する。イチゴ栽培では実証実験を始めており、順次実用化を目指す。中古パネルの売買サイトも開発するなどし、太陽光発電の廃棄パネルの処理問題解決に取り組む。(総合1参照)

鳥取再資源化研究所(鳥取県北栄町)の技術を活用して多孔質ガラスに加工する。リサイクル設備プラントを手がけるミライエ(松江市)の開発した脱臭装置に多孔質ガラスを導入し、ガラスに悪臭を分解する菌を定着させて匂いを取り除く。ガラスは変質しにくく長期間交換の必要がない。本年度中に実証実験を開始し、畜産施設や産業廃棄物処理施設への販売を見込む。

またイチゴ栽培では、農業法人のGRA(宮城県山元町)と共同で取り組む。無数の穴が開いているため水を多く含む特徴を生かし、培土として利用できるか検証中。2022年2月以降、実験結果を踏まえ実用化を検討する。

太陽光パネルは設置から20年程度で劣化し始める。リユースやリサイクルの市場はまだ確立しておらず、不法投棄などで廃棄パネルが社会問題化している。

2040年頃には廃棄されるパネルは約80万トンに及ぶと言われている。丸紅は環境省の案件で中古パネルの情報を管理するプラットフォーム開発にも取り組んでおり、21年度中に実証実験を行い、22年度には中古パネルを売買できるマッチングサイトの開設を目指す。

日刊工業新聞2021年8月16日

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