【独自調査】コロナ下も高い投資意欲。企業別の研究開発費トップ10は?

1位トヨタ、1兆1600億円

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日刊工業新聞社が実施した研究開発(R&D)アンケート(有効回答240社)によると、2021年度の研究開発費計画額を回答した168社の合計は、20年度実績比8・4%増となり、12年連続の増加だった。新型コロナウイルス感染症の収束が見えない中、持続的な成長を見据え、高い投資意欲を堅持した。研究開発領域でのデジタル変革(DX)推進では、有効回答のうち7割以上の163社が「すでに取り組んでいる」と回答した。

研究開発費の企業別順位では、トヨタ自動車が1兆1600億円と20年連続で首位だった。トヨタは「既存業務の効率化で新たな余力を生み、その余力で投資をしていくという形で、車両開発に加えてカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)、ソフトウエアファースト、コネクテッドなど全般へ投資予定」とコメントしている。

トップ10にはホンダ、ソニーグループ、日産自動車、武田薬品工業、パナソニックが2年ぶりにランクインした。各社はコロナ禍などの影響で、前回(20年度)調査時に20年度計画数値を公表していなかった。日産は「今後も成長のためにCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)対応などの投資を継続」、武田薬品は「革新的なパイプラインに投下する研究開発費を大幅に増加する」とそれぞれ回答している。

研究開発で力を入れている具体的な分野(複数回答)では、世界的なカーボンニュートラルの流れを受けて、「環境・エネルギー」が73・7%で最も多かった。これに56・5%の「ビッグデータ(大量データ)・IoT(モノのインターネット)」、54・7%の「情報通信技術(ICT)・エレクトロニクス」、52・6%の「人工知能(AI)」が続いた。

一方、研究開発領域でのDX推進については「すでに取り組んでいる」「検討している」と回答した企業を合わせると、94・6%が前向きなことが分かった。具体的な取り組みを複数回答で尋ねると、90・6%が「AIや自動化ツール、分析ソフトの活用」と回答。これに「データ活用基盤の整備」が74・8%で続いた。

また研究開発部門の在宅勤務(テレワーク)実施率は「実施率50%」が最多で36・5%だった。「新型コロナ収束後はどのくらいが適当か」という問いに対しては「現状を維持」が57・9%で、「現状より下げる」の34・2%を上回った。

アンケートは1988年度から実施し、今年度は34回目。6月中旬から7月上旬にかけて調査した。

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日刊工業新聞2021年8月10日

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