体温と外気温のわずかな差で発電!ウエアラブル熱電発電素子がスゴイ

芝浦工大が開発

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柔軟性が高いウエアラブル熱電発電装置(芝浦工大提供)

芝浦工業大学工学部の苗蕾教授は、体温と外気温のわずかな温度差で発電する低コストなウエアラブル熱電発電素子と製造方法を開発した。断熱性のメラミンスポンジを充填することで温度差の安定維持を実現し、高出力と柔軟性を両立させた。素子1個当たり6・5ドル(約714円)程度で製造できる。スマートウオッチなどの微小電源装置として充電機器への適用を目指す。

計算機シミュレーションによって熱電対の形状と充填率を設計した。発電装置に超低熱伝導率のメラミンスポンジを封止材として用いることで、冷却性ヒートシンクを使わず発電に必要な温度差を確保した。

作製した熱電発電装置は面積3・61平方センチメートル、厚み5ミリメートル、重さ1・75グラム。実証実験では温度差約5度Cで静止時に1平方センチメートル当たり7マイクロワット(マイクロは100万分の1)、歩行時は同29マイクロワットの発電を確認した。熱電対をスポンジ基材に貫通させて縦横方向ともに柔軟性を高め、曲げ張力を従来の5分の1程度に抑えた。

ウエアラブル機器の普及に伴い体温で発電するフレキシブル熱電発電装置の開発が期待されている。

だが、従来の熱電変換モジュールは発電効率が低く、重くて柔軟性に欠けるなどの課題があった。

日刊工業新聞2021年7月20日

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