後継者候補を募集するクラウド専業インテグレター社長の狙い
テラスカイの佐藤秀哉社長がオンラインで会見し、「後継者育成プロジェクト」を立ち上げ、経営幹部候補者を最大5人程度採用する意向を示した。公募締め切りは7月末。随時面接し、9月に候補者を確定、年内に執行役員として採用する予定。その後は佐藤社長や現経営陣とともにテラスカイの全社的な課題解決に共同で取り組む。
後継者候補を募集した理由について、佐藤社長は「ひっそりと準備して、世代交代を行うのではなく、公明正大にやっていきたい」と強調。「オーナー社長のため、次世代の幹部を独裁的に決めていくととられがちだが、そこを払拭するために公募し、(社員を含め)皆が判断できるような環境で進めていく」と思いを語った。
応募者に求める人物像は、ITビジネスの損益責任を持った経験やグローバル経験、起業・新規事業開発・M&A(合併・買収)の経験、経営企画などの経験を列挙。加えて「全社的なイノベーションと革新的な思考を促進するために必要な組織能力とカルチャーをつくり出す能力」「危機感を持って高いゴールを達成しようとする強い意志と明確なビジョンを持った人物」を求めると言及した。
テラスカイは2006年にクラウド専業インテグレーターとして創業。21年2月期の売上高が111億円と、直近7年間で10倍に伸長した。
日刊工業新聞2021年6月22日