新レクサスSUVに搭載、トヨタが新型2400ccエンジン量産へ
トヨタ自動車は今夏から日本と北米で順次、燃費性能を高めた排気量2400ccの新型エンジンの量産を始める。直列4気筒のターボチャージャー(過給器)付きで、高級車ブランド「レクサス」のスポーツ多目的車(SUV)「NX」の新型車に搭載される見通し。電動化の中でも当面はハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)が主力になる。エンジン性能の向上も含めた全方位でのラインアップ強化を図る。
新型エンジンは今夏から上郷工場(愛知県豊田市)で月1万基、2022年初頭から米ウェストバージニア工場で同2万基を生産する計画。現行の排気量3500ccのV型6気筒エンジンの後継となる。過給器を組み合わせることで、小型化しつつ高出力と燃費性能の両立を実現した。
グローバルの統一規格で生産効率を向上すると同時に、熱効率などをより高める新設計思想「TNGA」に基づいて設計された。TNGAのエンジン群では同2500cc、同2000cc、同1500ccに続く4機種目となる。
トヨタはカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)社会の実現や各国地域の環境規制に合わせて、HVやPHV、燃料電池車(FCV)、電気自動車(EV)といった電動車の投入を強化している。
一方で都市部以外の地方や新興国などを中心に、ガソリンエンジン車の需要も根強く残るとみられる。エンジンでも排気量低減や燃費改良といった規制に応じた開発を続けることで、各地の市場ニーズに合わせた全方位戦略で競争力につなげる構えだ。
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