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古河電工が新開発、ポリマー碍子の性能

古河電気工業はポリマー製の碍子(がいし)を開発した。磁器製の碍子に比べ重量が約7分の1と軽く、施工しやすい。碍子表面の撥水(はっすい)性が良いため汚れにも強く、火災などにつながるトラッキング現象の被害を軽減できる。ジャンパー線(離れた位置にある制御盤などの間をつなぐ電線)向けで採用が始まっているが、今後は送電線の本線を吊る「懸垂碍子」向けにも展開し、2025年度に10億円の売り上げを目指す。

碍子は鉄塔に直接電気が流れないため、送電線に付ける絶縁体。古河電工のポリマー製碍子は磁器製に比べ軽量で、同社では「耐震上も有利」としている。

現在、懸垂碍子向けで顧客と仕様を詰めている段階。23年の市場投入を目指す。ジャンパー線の碍子にはすでに使われているが、懸垂碍子はジャンパー線向け碍子に比べ数が多く、採用されれば需要増が期待できる。

日刊工業新聞2021年6月9日

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