日産と三菱自が来春から「軽EV」を年6万台生産。脱炭素社会に向け先手

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日産が19年に披露した軽EVのコンセプト車。これをベースに三菱自と共同開発する見通し

日産自動車と三菱自動車は2022年4月から、共同開発中の軽自動車サイズの電気自動車(EV)の生産に乗り出す。生産規模は年間約6万台。過半は日産の販売分となる見通し。三菱自の水島製作所(岡山県倉敷市)に約80億円を投じてEV向け専用工程を設置する。政府は35年までに国内新車販売の全てを電動車にする方針を示す。ホンダも軽EVの投入を計画するなど開発競争が本格化する。

日産と三菱自が共同開発する軽EVは、街中での利用を想定した「シティコミューター」となる見通し。三菱自の水島製作所にとっては21年3月に生産を終了した「アイ・ミーブ」以来の乗用車系EVとなる。

軽のEV化はコスト高の要因となる駆動用電池がボトルネックとなり、登録車に比べて開発が遅れていたが、カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)の実現に向けて各社が検討を進めている。

日産と三菱自はアライアンス(連合)を生かし、量産効果でコストを引き下げ、今後立ち上がる軽EV市場で先行する構え。水島製作所では既存の生産ラインにEV向けの専用工程を設け、ガソリン車とEVの混流ラインを構築する。

20年度の国内新車販売台数のうち、軽は37%の約175万台を占めた。日本には軽にしか相互通行できない狭い道が85%を占め、地方を中心に“国民車”として普及する。

ホンダは40年までに世界で新車販売の全てをEVや燃料電池車(FCV)に切り替えることを表明しており、軽EVを24年に投入する方針。スズキは25年までに軽EVに関わる電動化技術の確立を目指す。

日刊工業新聞2021年5月31日

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