UCがプラチナカードを初発行、新常態を意識した特典とは?
ユーシーカード(UC、東京都港区、中西章裕社長)は、6月に最上位のクレジットカードであるプラチナカードを初めて発行する。新型コロナウイルス感染症と生きるニューノーマル(新常態)下での利用を想定し、eコマース(電子商取引)関連や、通信機器の修理保険など自宅で快適に過ごすための特典を手厚くした。年会費は1万6500円(消費税込み)で競合の半額。年間数万枚の発行を視野に入れる。
UCカードは2019年10月のクレディセゾンとの提携解消を機に、カード発行(イシュイング)事業に本格的に乗り出した。今回のプラチナカードを旗艦カードとして打ち出し、同事業での存在感を高める。
投入する「UCプラチナカード」は、おおむね30代前半からの富裕層や富裕層予備群に向けた。これまでは年会費1万1000円(消費税込み)のゴールドカードが最上位だった。
24時間365日対応のコンシェルジュサービスなど基本的な付帯サービスに加え、ニューノーマル対応の特典を付けた。希少な食品を優先的に購入できるなどeコマースや宅配サービスの優待を用意した。また、リモートワークで使用機会が増えたスマートフォンやパソコンの修理費用を、年1回最大3万円まで補償する。
UCカードはクレディセゾンと提携していた際、カード発行、店舗開拓(アクワイアリング)、決済事務(プロセシング)の3大カード業務のうち、店舗開拓に特化していた。提携解消で3大業務をすべて手がける総合カード会社として再出発した。
日刊工業新聞2021年5月28日