デンソーが「空飛ぶクルマ」で米ハネウェルと提携した狙い
デンソーは、電動航空機用の推進システム事業で、米ハネウェル・インターナショナルと提携したと発表した。同システムの開発・設計、生産、販売、アフターサービスで共同事業を進める。まずは空飛ぶタクシーや貨物機といった「都市型エアモビリティー」を対象に、電動推進ユニット(EPU=写真)を共同開発。2022年に電動航空機メーカーと試験飛行を行う予定だ。
EPU開発においてデンソーは、軽量化に資する高出力モーターや、炭化ケイ素(SiC)パワー半導体を使った高効率・高駆動周波数インバーターを開発する。
デンソーは主に自動車以外の市場拡大やモビリティー全体での脱炭素化を狙い、18年から「空飛ぶクルマ」関連事業を開始。ハネウェルとは19年からEPUの共同開発を続けてきた。今回の提携で協業範囲を広げ、ハネウェルの航空業界の知見やノウハウを幅広く活用する。
日刊工業新聞2021年5月25日