ホテルオーナーから賃借して運営する「ビスタ」、倒産に陥った波状攻撃

ビスタホテルマネジメント、コロナ禍直撃

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コンセプトやデザイン性の高さが人気(「ホテルビスタ大阪なんば」公式インスタグラム)

「ホテルビスタ」のブランド名でホテル運営を全国展開していたビスタホテルマネジメント。自社でホテルを所有せず、ホテルオーナーからホテル1棟もしくは客室部分を賃借してホテルを運営し、賃料を支払うというビジネスモデルであった。コンセプトやデザイン性の高さが国内外の大手宿泊予約サイトで表彰されるなど、人気を博していた。

近年は、東京五輪・パラリンピックを控え、インバウンド需要を獲得するため出店を加速し、2019年12月期の売上高は約71億1400万円と順調に業績を伸ばしていた。20年にも大阪(難波)を皮切りに大阪(本町)、東京(築地)、松山と相次いで開業し、21年1月時点で全国にて18のビジネスホテルを運営していた。

インバウンド需要に対応すべく、事業拡大を行ってきたが、新型コロナウイルス感染症が襲い掛かった。外出自粛や緊急事態宣言の発出により、売り上げは急激に下落。GoToトラベルキャンペーンにより一時的に回復の兆しが見えたが、感染第3波の到来によって再度売り上げは急減。20年12月期の売上高は約35億8800万円まで落ち込んだ。

こうしたなか3月には賃料を延滞していたホテルオーナーから賃料不払いによる賃貸借契約解除の通知並びに同賃料額および賃料不払い解除の場合における約定違約金として37億6833万円が請求される事態が発生。こうした状況から、自力再建は困難と判断し、3月11日に民事再生法の適用を申請した。

(取材=帝国データバンク情報部)

日刊工業新聞2021年5月20日

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