金属と同等の放熱性を誇る高熱伝導化技術、東レが開発

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開発した高熱伝導化技術を用いて作ったサンプル

東レは、炭素繊維複合材料(CFRP)の放熱性を金属同等まで高める高熱伝導化技術を開発した。この技術を使えば、熱源からCFRP内部の熱伝導経路を通って効果的に放熱できる。軽量化に加え発熱が課題の次世代モビリティーやモバイル機器への利用が期待できる。顧客仕様にあった製品を作り、数年以内の製品化を目指す。

東レはこれまで炭素繊維の短繊維で3次元的なネットワークを形成した高剛性多孔質CFRPを開発済み。今回、この多孔質CFRPを支持体とし、グラファイトシートを保護した熱伝導層を開発した。保護で同シートの破断や飛散、損傷を抑制できる。この熱伝導層にCFRP中間材料を積層することで、CFRPの力学特性や品質を損なうことなく、熱伝導性を金属同等にできる。

次世代モビリティーでは充電時の発熱によるバッテリー劣化を防ぐため、構造部材のCFRPの放熱性向上が求められる。金属に比べCFRPは熱伝導性が劣るため熱伝導性に優れたグラファイトシートを配置する。ただ脆性材料であり強度が落ちる課題があった。


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日刊工業新聞2021年5月20日

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