JFEが洋上風力に本格参入。成長ビジネスに位置付けた理由

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JFEホールディングス(HD)は、洋上風力発電ビジネスに本格参入する。鋼材供給にとどまらず、杭(くい)1本で風車を支えるモノパイルなど着床式基礎構造物の国内生産を検討する。鉄鋼、エンジニアリング、商社、造船のグループ4社一体で素材から組み立て、据え付けまでの受注を目指す。将来は操業や保守・整備なども手がけていきたい考えだ。

洋上風力関連の事業化は、このほど策定した2021―24年度の中期経営計画に盛り込んだ。50年のカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)に向けた取り組みの一環で、成長ビジネスに位置付けた。

要となるのがエンジニアリング事業で、モノパイルの生産を検討する。このため高品質で極厚、大型の高強度厚板を鉄鋼事業で供給する計画。西日本製鉄所倉敷地区(岡山県倉敷市)で、世界最大級の重量・面積の鋼板にも対応する新連続鋳造設備を6月にも立ち上げる予定だ。

商社事業では洋上風力向けの鋼材や加工品のサプライチェーン(SCM)を構築。持分法適用の造船会社、ジャパンマリンユナイテッドでは浮体設備の製作や作業船の建造を目指す。

JFEHDの柿木厚司社長は「洋上風力向けは欧州鉄鋼メーカーが得意。当社はモノパイルを国内で初めて手がけたい」と意欲をみせる。洋上風力分野では下部構造が風車のサイズとともに大型化しており、こうしたニーズにグループ全社で対応したいとしている。

日刊工業新聞2021年5月14日

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